2023年2月20日
新築狭小住宅(逗子市)
ご縁とは不思議なもので、以前、ご自宅の設計をされた設計士さんのお宅に階段転落防止ネットを張りに伺いました。その時のご縁を思い出していただき、逗子で新築をするということで、お声をかけて頂きました。話を伺うと、狭小敷地で交差点の目の前、しかも見たことも聞いたこともない工法で家を建てると。。。
血が騒いでしまうんですよねー施工屋魂の。見たこともやったこともないなら、やってみたい!!ということで、見積を26回作り直し、途中構造面材の工場が火災で閉鎖になり、ウッドショックも重なり、なんとか建築することができました。
どこが見たことないか。まー基本全部なんですが、まず構造材に梁・桁がない。。。そして、内装をなくし、構造面材(モイスTM)の裏側を内装材にしたい、2階床は板を敷かずに、スノコ形状にする。などなど。図面を拝見して、ここが肝だなというところの施工図を書いて納まりの確認をして現場をおさめました。出来上がった住宅は、おかげさまで、いろんな賞を受賞しました。いい経験ができました。
- 余計な出費にはなりますが、やはり地鎮祭はしていただきたいものです。ご理解のある、お施主様・設計者様でした。
- 交差点で、バスが曲がれないので、横づけ打設はできないので、ネコで運んで打設しました。
- 隣のカーディーラー様のご厚意で、休みの日に場所を貸して頂きました。要所要所で、使わせて頂きました。
- 建方に際し、外部足場と資材を置くステージを先に組ませてもらいました。施工計画はとても大事です。
- 先に書いた通り、桁や梁、床版がない構造体なので、内部の建方が全くできないので、全枡に内部足場を設けました。
- 最大サイズ105×105だけで、構造体をつくっていきます。
- 桁・梁の代わりに、ハサミ大引で構造体をつくっていきました。柱接合部は全てボルトナットで接合されています。
- 2階床の構造体も、梁・桁がいないので、大引のみの建方になりました。すべてが化粧で見えるので、振り回しを気を付けました。
- モイスの裏面に印字を入れてもらわないものをAICAさんに入れていただきました。これも表面が化粧になるので、取扱注意です。
- 2階天井も、モイスの背面露出の為、屋上の床の板を敷くときに気を使いました。さすがに、この板の上は法できないので、この上に、ベニヤを敷いて外断熱で防水をしています。
- 100㎜の断熱材を屋根に入れてます。
- 屋上はFRP防水をしています。勾配計画に気を使いました。
- 物を立てかける場所は、背面モイスが露出し兄所限定でした。この場所はお風呂になります。
- 2階床は、いわゆるスノコ。45×45の杉の無節を25㎜間をあけて施工していきました。施工中もものを落とさないかヒヤヒヤしながら施工となりました。この床材で水平剛性を保っています。
- 杉は源平なので、色味を見て、千鳥にはっていくのですが、板物と違い細かいのに、足にビスが当たるとケガするので、慎重に下穴あけて、全て手打ちでビスを打っていきました。
- 真ん中の柱と、手摺と、ササラだけで構成された、鉄骨階段。踏板だけでつながって螺旋を形成していきました。3D設計がなせる代物
- 窓も換気扇もない閉鎖空間の浴室。FRP防水で仕上げました。
- 浴槽セット前に全面FRP防水で仕上げました。
- ミニマリストなら住めます。しかも家族で
- スノコですが、住んでみて効果がよくわかりました。
- 意外と下が気になりません。その上、換気でもんすごい通風を感じます。すごい涼しいです。この住宅
- ベスト100を頂戴しました。
- そのほかにもたくさんの本や賞を頂きました。
- ウッドデザイン賞2023も頂きました。