2015年11月30日
シニア世代の新築(逗子)
日当たりの悪い場所で40年過ごしてきた60代のご夫婦が終の棲家選んだ土地は、幸運にも南向きの高台、今お住まいの場所から5分もかからない土地でした。設計施工でということで、どんあ暮らし方がしたにのか、身体が具合悪くなったらどこで生活するかなどヒヤリングを行い、間取りを決めました。私の設計はとくに、風の通り道を考えますので、風がどこからくるか現地を確認して計画をおこないました。
使用部材は新建材を使わずなるべく持つものということで、大屋根は瓦・腰から下の外壁はサワラを貼り、将来張替できるような家づくりを行いました。内装は調湿を考慮して、下地ボードにも特別に調湿効果のあるボード。仕上げ材には和紙を貼り、床材や窓枠も全て無垢という贅沢な仕様とさせて頂きました。夏は涼しく、冬は暖かい家になったと思います。
今回のお客様は、ポイントにところどころ古い材料を使いたいということで、梁には古材を2本入れ、建具は古建具専門店に一緒にお伺いして、玄関廻りの建具を全て古建具を使う空間を作りました。玄関を畳にすると匂いもよく、ピクチャーウインドウに季節のものをかざると床の間効果のある、玄関になりました。
最近は家を建てると、外との縁を遮断するような外構を設ける方が多いですが、ゆるやかな縁を結びたかったので、植木にて生垣をつくるデザインとさせて頂きました。孫が通学する様子をキッチンやリビングから見えるそんな家になりました。